矯正の前に歯周病治療?
「歯の矯正に、どうして歯周病が関係あるの?」
矯正器具を付けて歯が移動するメカニズムは、歯を支えている骨を壊して(破骨細胞:はこつさいぼう)、作って(造骨細胞:ぞうこつさいぼう)の繰り返しです。
成長期だけでなく、大人になってからも繰り返されています。
歯周病は、歯を支えている骨(歯槽骨:しそうこつ)を溶かす病気なので、歯周病のまま矯正をすると歯周病が悪化します。
では、どれくらいの人が歯周病治療をしてから歯の矯正をしているのでしょうか?
先生に聞いてみました。
先生プチインタビュー
「インビザラインで矯正したい人は、歯周病を治してから治療してね」とのことなんですが、思い当たる人はどれくらいいるんですか?
思い当たる人、99%くらい。
歯周病を治していないのに、矯正治療できない。
私は「歯周病の治療をしないとインビザ(歯の矯正)やらない」ってブログで書いています。
歯周病は骨が溶ける訳だし、矯正は骨の中を動かすものだから、歯周病のまま矯正をするとよけい歯周病が酷くなります。
歯並びがキレイになっても、歯が抜けちゃったら意味ないし。
ほとんどの人が歯周病治療を経てからの、矯正、なんですね。
あ、でも子供は歯周病ないのでそのままやっているよ。
今、インビザラインは6割くらい子供なので。
大人(18歳以上)の矯正したい人で歯周病になっている人は99%、フィンランド式歯周病除菌治療(歯周内科治療)します。
塗り薬と、検査の結果によっては飲み薬もあります。
どんな検査ですか?
顕微鏡でチェックして大丈夫ならOK。
見た目で歯周病じゃなくても、顕微鏡レベル、細菌レベルの歯周病があるか? を診ます。
つまり、見た目の判断(骨が溶けてる、歯周ポケットが深いなど)だけで判断しません。
見た目は全然OKで腫れてないけど、いわゆる歯周病予備軍は今のうちに歯周病菌を減らしておこうね、と。
事前に食い止めるんですね。
フィンランドの考えはそもそもそうだし、歯周病にならない体質にするんです。
「歯の矯正しなくても、歯周病を治した方がいいよ。歯周病だけ治しとき。」という人もたくさんいる。
歯の矯正はお金掛かるけど、除菌は矯正ほどはお金が掛からないから。
なるほど。ちなみに先生、今日はとても元気そうです!
今日は朝、筋トレしてきたの。
そんな筋トレですか?
スクワットとかベンチプレスとか。
みんなの歯を守るためにも、まず自分が健康第一じゃないとね。